こんにちは。
飯田橋のカウンセリングオフィス、サードプレイスのナカヤマです。
先日、四国のどこかの県から電話がかかってきました。知らないところからの電話は不安になるものです。オソルオソル通話ボタンを押すと
「もしもし」と穏やかな女性の声が聞こえてきました。
「私、〇〇県のカワムカイ高校で高2のクラスの担任をしておりますヤマダと申します」
私はちょっとほっとして、こんにちは、と挨拶しました。
ヤマダ先生がいうには、カワムカイ高校の2年生は修学旅行で東京に行くのですが、その際には生徒が興味をもっている施設の見学にいくのがコースになっているそうです。「つきましては」とヤマダ先生はおっしゃいました。「こちらの生徒で心理臨床に興味を持っているものがおりますので、ぜひサードプレイスに見学にいかせたいのです」
いやいやいや、先生、こちらは超こぢまんまりした私設のカウンセリングオフィスで、怪しい、というか、いえ、決して怪しいことはしていませんが、将来有望な生徒さんが見学するに、もっと適切なところがあるのではないでしょうか。例えば大学病院附属の心理室、とか。
と、私がモゴモゴ言いはじめるのをヤマダ先生はさえぎって「こちらは生徒を信じておりますので」とおっしゃいます。生徒を信じるっていったって程度があると思うのです。
そうして、ヤマダ先生は「今生徒が隣におりますのでかわりますね」と爽やかにおっしゃり、ごそごそと音がしたかと思うと、今度は可憐な女子高生と思わしき女子が「もしもし。お忙しいところすいません。そちらを見学させていただきたくて連絡をしました」と言いました。
そうなんですね。サードプレイスのことどうやって知ったのかな?どなたかのご紹介かしら?
「ネットで調べたらここが見つかりました」
(ネット??)そうか。心理療法について興味があるんですよね。どんなことについて知りたいのかな?
「恋愛関係とか」
(恋愛????)ええとね、私は恋愛とかは専門じゃないんだよ。
「それでもいいです。対人関係とか、そういうことも興味あるので」
こういうやり取りを経て、なんとなくカワムカイ高校の子たちをサードプレイスに迎え入れることになってしまったわけです。
トラウマと恋愛は実は似ているところがあります。
日常生活の中で、過去の苦痛な記憶の一部が戻ってくるのはフラッシュバック、と呼びますが、恋をしている時にもフラッシュバックは起こっているのではないでしょうか。好きな人と目が合った一瞬や手がふれ合った一瞬は繰り返し繰り返し思い出すものです(但し、苦痛ではない甘美な感情を伴って)。
食欲不振になったり、睡眠障害になったりもします。身体がドキドキして落ち着かなくなったり、些細なことについて考え込んで後悔したり、絶望したり認知と感情のジェットコースターが起こることも似ています。
実は回復の過程も似ていて、トラウマが回復するときも恋愛が覚めるときも「飽きた」とか「慣れた」ような感覚になります。失恋は喪失感が伴いますが、トラウマだって回復するときには多くの喪失感があります。
ということを、女子高生たちに話すことは多分ないでしょう。
健康な女子高生のためになることは何かなと考えていたら、ホンマでっか!?TVに出ている印象評論家の重太みゆき先生の本を見つけました。
重太先生によると、腰を思い切りひねって振り返る「トルネード振り向き」は男子のココロをわしづかみにするモテ仕草なのだそうです。
私は腰痛の持病を抱える大人の女性ですが、女子高生たちがきたら「トルネード振り向き」を教えてあげようと思っています。
その際、自分の腰など砕けるくらいの勢いで、トルネードを実演しようと思っています。
青少年の健やかな育成のために、私の腰が砕けるくらいの用意はいつでもできているつもりです。
ではまた!
サードプレイスhttp://www.office-thirdplace.com/