こんにちは。
飯田橋のカウンセリングルーム、サードプレイスのナカヤマミチです。
4月も中旬にさしかかり、桜が散ってしまったかわりに、新入学生や社会人一年生の姿がまぶしい季節となりました。
環境が変わるときは自分を変えるチャンスだとよく言われますが、本当にその通りで、人間は自分の気持ちだけで変われる部分というのは驚くほど少なく、自分をとりまく社会的な状況を味方につけることは大きな力となります。
しかし、いい大人になってくると、今の自分を変えたいと思っても、自分を取り巻く環境が劇的に変わることは少なくなってきます。
そんなんで、引っ越しを繰り返す人がいます。
今の場所でいろいろうまくいかないことが山積してどうにも身動きが取れないとか、何となく気持ちに行き詰まりを感じてとか、そういう理由で引っ越ししてリセットし、新規一転を図ろうと試みるのです。
でも暮らしていくうちに、なんだか違うと感じたり、いつもの行き詰まり感がでてきて、次こそリセット、引っ越し、でもまた次の場所でも、という繰り返しが起こるわけです。
自分を変えたいと思うときに環境は大切ですが、自分の内面的な気持ちの変化が伴うことも大事です。要はバランスなのです。
では自分の内面が変化し、それがよい行動にむすびつけられるためには何が必要でしょうか。
それにはまず、自分が現在もっているパターンとそれに伴う感情を理解することからはじまります。
極端な例ですが、DVがある関係やブラック企業からなかなか抜けられない、という現象を考えてみてください。
周りの人から見ると「どうして逃げられないのか」というごく素朴な疑問を持つものです(但し、この疑問は被害者からすると大変傷つくものであり、またしばしば疑問には「非難」が含まれるものなので、心ある支援者の人は慎重に避けているものです)。
その逃げられない関係の中には、
被害を受ける→無力感→被害を受けないように対処する→加害者の態度が変化した感じがする→やや安心感→でもまた被害を受ける→そして無力感・・・・・・
という繰り返しのパターンがあります。それには複雑な感情を伴っているために視野が狭くなり、その結果、なかなか柔軟な考えや行動(逃げる、という行動もその一つです)をとることを難しくしています。目の前のことに対処すること(夫や上司の機嫌をとったり、仕事に打ち込む)が生き延びる道になっているのです。
多かれ少なかれ、私たちが変わりたくても変われないときは、その裏で自分の複雑な感情に圧倒されています。そして、たとえどんなにつらくて苦しい状況であっても、そこはいわば自分にとって『住みなれた家』であって、そこから離れることや変化することは、大きな不安となるのです。
そんな自分の不安を認めたとき、自分を苦しめているパターンがだんだんと見えてきます。そうすると、ちょっと落ち着いて考えられるようになり、どこを変化させてみると違った方向にいけるのか、知恵がまわってくるようになるのです。
この考え方は日常的な、例えば早寝早起きをして、より健康的なライフスタイルにしたい(でもなかなかできない)と思っている時にも応用できます。
真夜中まで起きて睡眠不足→昼間はしんどくて罪悪感→ツイッターで「昨日睡眠時間3時間!」と発信→「大丈夫??」「若いねー!」というリツィートが集まりちょっと嬉しい→今日もまた睡眠不足→お肌の荒れがハンパない自己嫌悪・・・
このような、ある意味自分らしい状況、そのパターンから離れることが、実は不安だってことを一旦認めてみてください。
その後で、早寝早起きをしたときのよい効果について考え、リストなどを作ったりして、変化した後の自分を励ますのです。
いつでも『住みなれた家』が一番とは限りません。そんな時、引っ越しもいいけど、まずはちょっと不安な気持ちを受け止めてみてくださいね。
ではまた。
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